Q. 初期胚凍結と胚盤胞凍結、どちらが良いの?【その②】

さて、初期胚と胚盤胞、凍結保存するならどちらが!?

ということで以下についてご紹介しています。

① 初期胚と胚盤胞

② 凍結のタイミング

③ 凍結(移植)の基準

 

前回は初期胚と胚盤胞について、簡単にご説明しました(初期胚と胚盤胞)。

今回は[その②]デス

 

・凍結のタイミング

初期胚/胚盤胞凍結を実施するのは具体的にどのようなタイミング、段階のことを指しているのかご紹介します。

一般的には、採卵した日をDay0として、初期胚凍結は2日目のDay23-8細胞)もしくは3日目のDay36-16細胞)で実施されます(当院では基本Day3です)。
一方、胚盤胞凍結は初期胚凍結から2-4日後のDay5Day6で実施されます。
このタイミングの差が、初期胚or胚盤胞凍結での違いの一つです。

タイミングが違うと言うことは、胚の状態も異なります。

下の図のように、Day2-3では数えられるほどの細胞数ですが、Day5-6では数えるのが難しいくらいに増えてます(胚発生)。

Day0からDay2, 3まではそれぞれ48, 72時間です。

そして、Day5, 6までは120, 144時間となります。

胚は、この時間を体外で過ごし発生しなければなりません⇨いわゆる体外培養です。
体外での培養環境は、一昔前と比べると大分改良されてきました。
しかし、「体内の環境には及ばない」と言う認識は、現在でも一般的だと思います。
(*もちろん、そうでないケースも確かにあります。)

個人的な印象としては、「悪くはないが完全ではない」といった感じでしょうか。
「だったらできるだけ早く体内に戻した方が良いのでは!?」と思うかもしれません。
体外での環境より体内の方が良いのなら早めに(初期胚のうちに)体内に戻す、もしくは凍結保存する、多くの場合この考え方は間違っていません。

 

しかし、培養を継続することで新たに得られる利点もあります。

長く培養すると胚それぞれのポテンシャル、質の差がより明確になります。
差が明確になることで妊娠の期待度が高い胚を優先的に移植できたり、多数の胚を凍結する必要もなくなったりします。

その他にも、凍結保存の悪影響を受けにくいとか AHAやPGT-A 等のオプションを選択可能などの利点があります。

 

と言うわけで、凍結のタイミングについて書いてみましたが。
どのようなタイミングで凍結しているのか、ご想像いただけたでしょうか。それに付随する良し悪しは、初期胚 or 胚盤胞どちらで凍結するか選ぶ上で、一つ参考になるポイントです。

 

🐤 みなさまからのご質問、ご意見募集中です🐤
🐣 生殖医療・不妊治療のこと
🐣 ブログのこと
🐣 その他、お気軽にコメントお願いしますー

*頂いたご質問・ご意見への返答をブログ記事として公開させて頂く事があります
*全てのご質問に回答できない可能性があります
*回答には時間がかかります。お急ぎの質問などはご遠慮ください

//////////////////////////////////////////////////////////////////////

お問い合わせ
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-41-7 池袋東口ビル7F
Tel 03-6907-2555 / FAX 03-6907-3555
※ 初診など外来診療は全てリプロダクションオフィスで行います

診療案内 Clinical info

More

初診の方
8:15〜12:00 ※1 ×
14:30〜18:00 × ※2 ×
※1 / 8:15〜11:00 ※2 / 13:45~15:30
再診の方
8:15〜12:30 ※1 ※3
14:30〜18:30 × ※2 ×
※1 / 8:15〜11:30 ※2 / 13:45~16:00
※3 日曜・祝日の診察・処置は松本レディースクリニックにて完全予約制で行います。

ネットから予約も可能です、直接のご来院でも可能です。
ただし、日曜祝日は予約制です。お問い合わせください。

区検診:区検診は当院では受け付けておりません。

初診の流れなどの詳細はこちらからご確認ください。

#松本レディースクリニック #松本レディースリプロダクションオフィス #松本レディース #不妊 #不妊治療 #妊活 #妊活スタート #ベビ待ち #池袋 #不妊クリニック #松本玲央奈 @ 松本レディースクリニック

ピックアップ記事