Q. 顕微授精や体外受精での異常受精はなぜ起きるのでしょうか。

Q. 顕微授精や体外受精での異常受精はなぜ起きるのでしょうか。

顕微授精、体外受精を施行後、18時間前後で受精確認を行います。

正常受精であればこの時間帯に、2個の前核(PN、それぞれ卵子由来のもの、精子由来のもの)、2個の極体(PB、ひとつは成熟卵子にあり、ひとつは精子が卵細胞質に侵入した後に放出される)が観察できるはずです。

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多前核胚になるケース

 

この観察の際に、前核が3個以上見えることがあります。これが多前核胚といわれる異常受精です。

多前核胚の原因として考えられることは、2個以上の精子が卵細胞質に侵入してしまった、精子の侵入は1個だったが卵細胞質から放出されるべき第2極体が放出されず卵細胞質内に残ってしまった、また侵入した精子または卵子自身がもともと2倍の染色体を持つ異常精子や異常卵子だった、などが考えられます。

このような胚は、分割したとしても染色体数的異常となってしまい移植胚に用いることはできませんので、受精確認の際に培養の対象から外すこととなります。

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染色体数的異常になるケース

染色体は遺伝情報の発現と伝達を担います。ヒトの精子卵子が持つ基本的な染色体数は23なので、1個の精子と1個の卵子からできたヒト体細胞の染色体数は、2倍の46ということになります。

けれども、例えば1個の卵子と2個の精子が受精した場合には、染色体の総数が69となる受精卵ができることになります。これは3倍体とよばれ、その染色体が担当する物質産生などが通常の1.5倍になってしまい様々な影響を及ぼします。この変化が致死となり、早い時期に流産となってしまうと考えられ、移植胚に用いることは致しません。

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