Q. 原始卵胞ってなんですか？

A：卵子（卵胞）成熟のスタート地点、胎児期を除くと最も初期の状態の卵子（卵胞）と言えます。

卵巣内に存在する卵子のほとんどは、この原始卵胞です。

大きさは２０～３０マイクロで、成熟卵子の約５分の１、成熟卵胞の約１０００分の１になります。（原始卵胞と成熟卵子のサイズ比率はこれくらい↓）＊実物大ではありません。

ちなみに、成熟卵子のサイズは成熟卵胞の約170分の１で比率だけ図式するとこんな感じ↓

比率がエグイ！( ﾟДﾟ)＊実際には成熟卵子が約120μm、成熟卵胞が約2 cmになります。

「成熟開始」の指令を受け取ると、ごく一部の原始卵胞が成熟を開始します。

この指令を受け取った原始卵胞が成熟卵子になるまでが、「６ヶ月」と言うわけです（卵子が成熟するまでどれくらいかかるの？）。

成熟を開始した卵子は、周囲の細胞と共に卵胞として成熟していきます。

成熟段階で呼び名が異なり、下記のように呼びます。

原始卵胞➡️一次卵胞➡️二次卵胞➡️胞状卵胞➡️排卵

いわゆる超音波での卵胞検査で確認できるのは、実は胞状卵胞からになります。

割と後半からですよねー。(;・∀・)

他の卵胞も超音波検査のように確認できる手段があれば良さそうですが、残念ながら今はまだ難しいようです。

一応、卵胞数の予測手段として血中の「AMHを測定する」という方法があります。

ひとつ、知って損じゃない豆知識！「原始卵胞はＡＭＨを生産しない」という事になっていますー。

つまり、理論上は原始卵胞が沢山あっても、全然なくても、AMHの数値に変化はないということ。

（まぁ、AMHについてはまた後日～）

さて、一部が成熟を開始する中、それ以外の原始卵胞はそのままの状態で「成熟開始」の指令を待ちます。

その時が来るまで数年・数十年と待ち続けるので「休眠卵胞」とも言われています。

原始卵胞のまま成熟せずに待ち続けているので、エネルギーの摂取・生産、代謝も必要最低限。

まさに休眠、冬眠中の動物みたいですね(´∀｀)

で・・・必要最低限しか稼働していないので、細胞のダメージも極小と考えられております。

休眠明けの原始卵胞をいかに良い環境で成熟させるか、質の良い成熟卵子を得るためには大変重要なことだと思います。

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